輪島青田もどき(輪島市倉島(へくらじま)          採譜・編曲 加賀山昭

 

1 オイサヤーレ島の周りを回れば ヤーレサ一里よ

  (コリャヨーイヨイ)

  村は七村ヤーレサヨー 七恵比寿よ(コラ ヨイヨイ)(以下はやしことば略)

2 青田もどきを習いたきゃござれヨ

  酒の四五升もヤレナーヨ 持ってござれヨ

3 舟を貸してくれヨ 櫓櫂も付けてヨ

  わたしゃ櫓を押す ヤレナヨ 櫓もかくヨ

4 島はよいとこ朝日をヤレナ受けてヨ

 前に弁天ヤレナヨ 北恵比寿ヨ

5 島の女子(おなご)はあざみのヤレナ花かヨ

  見れば可愛いがヤレナヨ 取りゃ痛いヨ

6 今年ゃエゴ年 オンジョが下め年ヨ 

  おらもテントからヤレナヨ 中乗りにヨ

 ※エゴ=寒天の原料になる天草に似た海草 オンジョ=(へ)倉島(くらじま)の名称 め=わかめ  テント=昔の舟の名

◆輪島市の沖合いに浮かぶに倉島伝わる盆踊りである。島での生活は漁業が中心でる。倉島の海女は全国的に有名である。「もどき」とは、「ようなもの」を意味し、島の生活は漁業だけで田を一枚も待たない。倉島の漁師は、自分たちが働く青海原をさして青田のようなものと言って精を出したという。

(全楽譜・北陸の民謡集加賀山昭編から引用)