新保網引き唄                        編曲・採譜:山本武夫

1 沖のニ瀬にゃ 魚群が二群  

  一群打った 数拾袋

2 大漁大漁で 賑わう浜じゃ 鳴いて群れなす 浜千鳥

3 可愛いあの(こ)と 網引くときは 何の苦労もいとやせぬ

 

     なぎさドライブウエーで知られる羽咋市千里浜海岸は、戦後までは海岸の丘には、小舟が並び、地引網の盛んなところであった。羽咋市新保町も千里浜海岸に面した町であった。ここでは昔地引網漁の人も多かった。大勢で網を引きながら唄ったという作業唄である。地引作業独特の淡々としたリズムが窮われるようである。新保町では、毎年(き)(しゅう)といわれる211日、船頭、水夫が網元のの家に集まって祝宴では、決まってこの唄を唄ったとも言う。