志賀青田もどき(志賀町) 採譜・編曲:加賀山昭
1 青田三尺ヤレ(ホイ)穂が出りゃ五尺(ショイショイ)
さても見事な里の早稲よ
(以下はやしことば略)
2 お前百までヤレ わしゃ九十九まで ともに白髪の生えるまでよ
3 畦に盆花ヤレ 七度咲こうが 殿まござらにゃ盆じゃないよ
4徳田千石ヤレ きかでも納め 可愛いおりんの里じゃもの
5雨が降りゃこそヤレ 与十郎の庭で 降らにゃ森山堂の前でよ
6 寒い風だよヤレ 森山風は 高い御前を吹き降ろす
◆ 狭い能登の耕地、広い美田ほしさに丘の上、山の中でも広い所があれば、青田になぞらえて唄い踊ったので「青田もどき」という。志賀町の盆踊りとして踊り継がれている。
◆ 羽咋郡志賀町に伝承されている唄で祭礼や八月のお盆に唄い踊られる盆踊り唄である。以前は、田の草取りやその他の作業の合間に唄ったといわれる。その昔、狭い能登半島に貧しい生活をしなければならない農民たちは、美田をほしさに、丘の上でも山の中でも広いところであれば、青田になぞらえて唄い踊ったことから「青田もどき」という唄になったと言い伝えられているが、ルーツは「田楽芸能」から派生したといわれる。(加賀山昭編「全楽譜・北陸民謡集」から引用)