一木(いちき)じょんから(白山市一木地区)         三味線譜:松嶋庄次

1 ハアー加賀の踊りも一木の踊り(ハドッコイ)

  扇と扇とがアリャ舞い上がる(ウマイコトヤレヤーレ)

(以下はやしことば略)

2 ハアー娘島田に蝶々が止まる 止まるはずだよ花じゃもの

3 ハアー揃う揃うたよ踊り子が揃うた あとは若い衆はやしで頼む

4 ハアー親の意見となすびの花は 千にひとつの無駄もない

5 ハアー合うか合わぬかわしゃ知らねども 合わぬところははやしで頼む

6 ハアーあの(こ)じょんな娘やわし見て(わ)ろた わしも見てやれ笑ろてやれ

7 ハアー何をくよくよ川端柳 水の流れを見て暮らす

8 ハアー盆の踊りに踊らぬ者は 猫かネズミか空飛ぶ鳥か(明日から田圃田圃)

9 ハアー娘子じゃない 嫁こそ子なり 娘他国の 人の子じ

10      ハアーお前百まで わしゃ九十九まで ともに白髪の生えるまで

11      ハアー今年しゃ豊年 穂に穂が咲いた 道の子草も 穂が実る

12      
ハアー今宵一夜は浦島太郎 開けてくやしや 玉手箱

13      ハアー鈴木水(もんど)という侍は 今日も明日もと女郎買いばかり

   その昔、白山市松任地区は、旧北陸街道沿いで栄え、柏野村、宮丸村、米永村、村井村、出城村から松任へと松並木が続いていた。明治24年、市町村制度の施行により宮丸村、米永村、出城村が合併し、一木村が誕生する。じょんから踊りは、各村々ごとに伝承されていたが、これを一木じょんからとして統一される。戦後市制施行により一木村がなくなったが、唄が今日までも唄い継がれている。平成7年、旋律を整え、発表会に唄われるようになった。

じょんから参照