一針臼摺り唄(小松市)
1 今日は九時ごろ 夜学の戻りよ
好きなあなたの声がする
2 臼はしまい臼 あいびきゃ 殿まよ
臼の軽さも おもしろい
3 どうせこうなりゃ 二束のわらじよ
すげて履いたり 履かせたりよ
4 鳴くな鶏 騒ぐなからすよ
明けりゃ お寺の鐘がなるよ
◆この臼摺り唄は、明治40年頃に小松で唄われたようである。米や麦の臼すりは、重労働で若い人手でなければ続かない仕事であった。家族総出で、そのうえ近所の若い衆と一緒に長い夜を唄いながらの作業であった。大正後期頃まで歌っていたと言う。歌詞も少し洒落ていておもしろい。昭和58年発表。(小松市「ふる里の民謡」第1集小松郷土民謡会編から引用)