粟崎じょんがら節(
採譜・編曲:加賀山 昭
1 ハアー盆の踊りに 踊らぬ者は(ハアツイテコツイテコ)
賽(さい)河原の石畳(いしだたみ) (ハアツイテコツイテコ)
〔以下はやしことば省略〕
2 ハアー歌いましょうぞ じょんがら節を
声のあるだけ 続くだけ
3 ハアーここは荒川 あの橋の上
昔千石 船着場(ふなつきば)
4 ハアー右は木谷(きや)様 お慈悲(じひ)な方で
庭の松風村かおる
5 木(こ)の香(か)ゆかしや 筏(いかだ)に積む木
渡りましょうぞ 古川橋を
6 ハアー明日(あす)も聞くぞえ 有明(ありあけ)の鐘(かね)
好いたあの娘(こ)を 専念寺(せんねんじ)
7 村のかために 夜(よ)すがらかけて
守りまするは ご苦労でござる
8 ハアー森の宮さま 八幡(はちまん)様は
我等鎮守の あるところ
9 ハアー後ろ松山 白帆が走る
むかしゃお旅屋(たびや) 加賀様御亭(おちん)
10 丘につづくは ありゃ辻七(つじしち)よ
ひびく醤油の沸く所
◆ 粟崎地区は、西に金沢港、北に大野川を横に位置し、ここに北前船など日本海航路で栄えた藩政期末から明治・大正・昭和30年代までと続いていた盆踊りが「粟崎じょんがら節」である。8月の盆になると村人たちのより所である八幡神社境内に櫓を組み、その回りに幾重にも輪踊りが出来て夜通し踊ったという。
盆踊りが長く途絶えていたが、平成9年、この唄の復活のため、粟崎伝承踊り保存会を立ち上げ、粟崎盆踊り唄とともに普及に努め、平成21年加賀山昭氏の採譜・編曲が成り、CD化を果たしたのである。