阿岸の郷まつり音頭(輪島市門前町地区)作詞:森川外喜子 作曲:松嶋庄次

 

一 ハアー阿岸名所は 

茅葺き御堂 春を彩る小菊の桜 今は若葉に衣替え(アチョイト)

(サーサ阿岸の郷まつりだよ じんのびらーっとしていかっしの)

                  (以下はやし省略)

二 ハアー老いも若きも 綱引き合って 石場かち唄海まで響く

  波も笑うて寄って来る

三 ハアー五月半ばに杵音高く 若い松葉に提灯映えて

舞台踊りに花添える

     四 ハアー阿岸よいとこ 一度はおいで
      
        おらの在所で自慢なものは 心を開いた郷まつり
     
     五 ハアーめでためでたの 若松様よ

        枝も栄えてちょいと葉も繁る

 

       輪島市門前町の南側に日本海に注ぐ阿岸川の流域の集落一帯を阿岸地区という。ここには茅葺屋根の国指定文化財の「本誓寺」があり、今日七面鳥の生産が盛んな地区でもある。毎年五月の第三日曜日に本誓寺周辺では、七面鳥弁当・串焼きなどの出店、本誓寺境内の特設ステージには、地元の子供たちを初め、郷土芸能などを披露される「阿岸の郷まつり」が賑わう。そのまつりの最後を飾るのが特設ステージ前で繰り広げる観客と若い衆よるデモストレーションである。阿岸石場かち唄の音頭により特設大やぐらから綱引き、「ヨイショ、ヨイショ」の掛け声で瞬き間に岩が打ち込まれ、まつりが最高潮となる。このまつりを唄に託したのが「阿岸の郷まつり音頭」である。平成17年北都民謡会によって第43回発表会に舞台発表された。